ヨガにはさまざまなスタイルがありますが、大きな分類の一つが「常温ヨガ」と「ホットヨガ」です。両者は基本的なポーズ（アーサナ）や呼吸法（プラーナヤーマ）などの要素を共有しながらも、環境や身体への作用において大きな違いがあります。
最大の違いは、行う環境の温度と湿度です。常温ヨガは室温20～25度程度の自然な環境で行うのに対し、ホットヨガは室温35～40度、湿度50～60％の高温多湿なスタジオで行います。この違いによって、ホットヨガでは大量の発汗が促され、デトックス効果が高いとされています。皮膚の代謝が促進され、美肌やむくみ改善、冷え性の緩和などの美容・健康効果を期待する人に人気です。
一方、常温ヨガは高温環境での身体への負担が少ないため、呼吸や内面の集中に意識を向けやすく、心の落ち着きやリラクゼーション効果を得やすいのが特徴です。初心者や体力に不安がある人、高齢者にも取り組みやすく、長期的な習慣として続けやすいメリットがあります。
また、ホットヨガでは温まった筋肉により柔軟性が高まりやすく、ポーズが取りやすいという利点がありますが、その分脱水やのぼせに注意が必要です。常温ヨガではそうしたリスクは低く、自然な体の感覚を大切にしながら自分のペースで進められるという安心感があります。
目的や体質、好みに応じて、ホットヨガと常温ヨガを選ぶことが大切です。どちらも心身のバランスを整える効果は共通しており、ライフスタイルに合ったスタイルを見つけることが長続きの秘訣と言えるでしょう。
