浮気調査で失敗されても探偵業者にお金を払うの?

探偵

浮気調査を探偵に依頼する際、最大の懸念の一つが「結果が出なかった場合に費用は発生するのか?」という点です。調査失敗時の料金支払義務は、探偵業者が採用している料金体系によって大きく異なります。

1. 失敗しても料金が発生するケース(時間料金制・パック料金制)

多くの探偵事務所が採用している時間料金制(タイムチャージ制)やパック料金制の場合、原則として調査結果の成功・失敗にかかわらず、調査に費やした時間や経費に対して料金が発生します。

・時間料金制: これは、調査員1名・1時間あたりの単価が設定され、実際に調査を行った時間分の料金が積み上がっていくシステムです。たとえば、依頼者が指定した日時に調査を行ったが、対象者が浮気相手と会わなかった場合でも、調査員が尾行・張り込みを行った人件費や交通費は発生します。

・パック料金制: あらかじめ設定された調査時間(例:30時間パック)を契約し、その時間内であれば料金は固定されます。この場合も、パック時間を使って調査を行ったという事実に対して支払義務が生じ、証拠が取れなくても料金は返金されません。

これらのプランは、依頼者が事前に「この日時に浮気する可能性が高い」という確度の高い情報を提供できる場合に、調査時間を短縮しやすく、比較的安価に済む可能性があります。しかし、情報が不確実で調査が空振りに終わったとしても、支払い義務は残ります。

2. 失敗すれば料金が発生しないケース(成功報酬制)

依頼者にとって最も安心できるのは成功報酬制です。この制度は、事前に定めた**「成功の定義」**が達成された場合にのみ、報酬を支払うというシステムです。

・「成功」の定義: 浮気調査における成功とは、「不貞行為(肉体関係)を証明できる決定的な証拠(裁判で通用する報告書)の獲得」とするのが一般的です。もし、調査を行ったものの不貞行為の証拠が一つも得られなかった場合は、原則として成功報酬の支払い義務は発生しません。

・注意点:初期費用・経費: ただし、成功報酬制であっても、契約時に着手金や調査にかかった実費(交通費、宿泊費、機材費など)の初期費用を支払う必要があるケースが多いため、契約前にどこまでが成功報酬に含まれ、どこからが初期費用や経費として請求されるのかを明確に確認する必要があります。また、悪質な業者の中には、「対象者の行動を確認したこと」を成功と定義し、実質的に失敗でも請求してくる場合があるため、成功の定義の書面化が不可欠です。

結論

調査失敗時の支払義務を避けるためには、**「成功報酬制」を検討し、その契約内容、特に「成功の定義」と「初期費用・経費の範囲」**を契約前に書面で詳細に確認することが最も重要です。また、探偵業法に基づく重要事項の説明を必ず受け、納得した上で契約を結ぶようにしましょう。